第327話

アマンダ

「いい知らせがあるといいんだがな、ニトス」と私の後ろのどこかでグレンジャーが唸る。彼の言葉は灰と腐敗を運ぶ春の風に乗って囁く。

「知らせといえば、アルファ・ライアットも彼のルナもまだ見つかっていないということだけです」

胃が締め付けられる。私は手のひらで滑らかな白い石を転がしながら、自分抜きで続く会話を聞いている。

「それでウェストフォールは?」

肩越しに振り返ると、ニトス司令官が目を伏せて厳粛な様子で首を振っているところが見えた。

グレンジャーは頬の内側を噛み、緑の瞳が私の方へ滑るように向けられる。

私は伴侶に固い笑顔を向け、女神に祈る—彼が私の目に宿る愛と、そこにある悲しみを見...