第312話

双河の町は灰と石ころだけになり、私はウェストフォールと共に煙の混じる濃い霧の壁を歩いている。霧は私の足元で揺れ、最後の戦いで残された虚無の中で私の足音が響く。

精神リンクを通じて、司令官たちが死者の名前を次々と報告する声が聞こえる。予想通り、父の王立軍はローグランドに侵攻し、私は自分の軍をデッドランド、つまり魔女の集会所とヴェールド・ヴァレーの前の最後の砦へと撤退させた。

霧の向こうに、橋を越えたリフトホールドの明滅する灯りが見える。その橋こそ、私の司令官の一人が破壊するよう懇願していたものだ。だがそれでもこの惨状は避けられなかっただろう。我々は単なる狼に過ぎず、敵は他者から盗んだ力を操り...