第229話

レジナルドは私を強く掴んだまま、アイザック王の邸宅の広い階段を上へと導いていく。吐き気を催しそうな気分だが、喉の痛い塊を飲み込み、勇敢な顔を作ろうと自分に言い聞かせる。

ここに連れてこられた理由は二つしかない。エラが起きたことを王に話したか、それともレジナルドと王が取引をしたかのどちらかだ。どちらにしても、王がなぜ自ら関わるのか理解できない。

いずれにせよ、私の運命はもはや自分の手の中にはない。しかし、実際にはそれは一度もなかったのだ。最初から逃げられないことは分かっていたはずだった。最良の状況でさえ、私はただ一人の男から別の男へと渡されるだけで、アイザック王がレジナルドよりも少しでもまし...