第171話

イズラ

「マドックスはどこ?」私は震える息で尋ねた。落下の衝撃で体がまだ震えている。女神の定めた奇跡によって怪我はしなかったものの、私を受け止めてくれた戦士が城内へと急ぐ間、私の心は混乱し、胸は恐怖で締め付けられていた。ベンが私たちの横にいる。「それにポピーは?ミスティカは?アントニーは—」

「みんなを探してくるよ、いいね?」ベンは息を切らして言った。彼の方を見ると、髪や服から小枝や葉っぱを取り除いているところだった。ベンは誰にも受け止められなかった。彼はバラの茂みに横向きに落ちて、着地は和らげられたが、それでも過去一時間は決して楽なものではなかった。

私たちの周りでは、戦いの音が鳴り響...