第165話

イスラ

船の甲板に立ち、膨らんだお腹に手を置きながら、密林が遠ざかっていくのを見つめている。マートゥア島は美しい場所で、豊かな緑と輝く浜辺に満ちている。最近そこで繰り広げられた危険と混乱のすべてがあっても、この島を後にするのは辛い。

マドックスは私から数歩離れたところに立ち、腕を胸の前で組んで私を見つめている。私たちは帰路につく船に数時間乗っていて、彼は起きたことについて私と話したがっているが、まだそうしていない。おそらく口論になると思っているのだろう。私が彼に告げずに出かけたことに彼が動揺しているのも無理はない。彼が私をルナにしたいと思っていることは嬉しいが、私たちはこの問題について話...