第173話

ニムエはバジルが悲痛な泣き声を上げる中、深く落ち着いた息を吸い込んだ。彼らの世界と来世を繋ぐ道が閉じるにつれ、周囲の空気がゆっくりと温かくなっていった。最初の呼び出しで何も得られなかった時点で、オリビアが厄介な霊になるとわかっていたはずだった。

バジルが時間をかけて真実を受け入れ、立ち直れることを願った。

「いや…母さん…」ニムエが力を鎮めると、バジルの手が彼女の足首をきつく握りしめた。彼女の心は悲しみで締め付けられた。「なぜだ?彼女は…呪いを解いたんだ」

「彼女はあなたを犠牲にする覚悟でした」と彼女は厳粛に言った。

「彼女は呪いを解いたんだ、ニムエ!あなたはそんなことする必要なかった...