第143話

アドルフとローレルは従者に続いて部屋へと向かった。ローレルが部屋に入って服を脱ぎ始め、旅行用のマントのボタンを外しながら扇ぎ、口を尖らせるのを見てアドルフは笑った。

「暑くて死にそう。それにお腹もすいたわ」

アドルフはドアを閉めると、彼女はドレスのボタンに手こずり始めた。

「このレース全部!早く神殿に行きたいわ」

アドルフは笑いながら彼女に近づき、お気に入りのドレスを傷つけないよう彼女の手を止めた。

「僕がやろう」アドルフは彼女の額にキスをした。彼女は喜びの声を上げると、すぐに顔を赤らめた。アドルフは彼女に向かって笑顔を見せ、眉を上げながら絡まった留め紐をほどき始めた。赤ちゃんのせい...