第41話

「ありがとう」シートベルトを外した後、彼に近づき、頬にキスをする。

「これだけ?飲み物にも誘ってくれないの?」

「これはただの送迎よ。それに今夜は私、あまり良い相手じゃないかも」

「君は最高の相手に見えるけどな。ただの飲み物と会話だよ。それ以上のことは言ってないよ」なぜ断るの?ライアンに対する怒りがある今、彼と一緒にいるのは危険だから。でも、ネイサンがどれだけ腹を立てるか想像してしまう。

「わかったわ。飲み物と会話なら構わないわ」

私たちは外に出てエントランスに向かう。ブライアンはエレベーターの中で私から目を離さない。彼が何を望んでいるか分かっているのに、部屋に上がることを許してしま...