第110話

「まだ何もしていないよ。でも続けるわ…」彼女は目を閉じ、私はその光景に狂いそうになるのを我慢した。彼女の手はお腹からレースのパンティの下へと滑っていく。「忘れられないことってあるわ…どんなに再現しようとしても、あるいは…似たようなリズムを持つ人を見つけようとしても…正しいやり方はひとつしかないみたい…」数秒後には、私は彼女の体に自分の体を押し付け、彼女の手に代わっていた。

「何も探す必要はない。俺はここにいる」指先の下の柔らかい肌に興奮を覚えた。私は急いで彼女の唇を求めた。今すべてが理解できた、なぜ忘れられなかったのか。

彼女の唇が私の唇にぴったりと合うことは、まるで現実離れしていた。私は...