第188話

〜アッシャーの視点〜

「ここで何してるの?」ゾーイがズバリと尋ねた。

アッシャーはその瞬間、これが夢なのか現実なのか分からなくなった。彼女は白いナイトガウンのようなものをベージュのカーディガンの下に着ていた。アッシャーがよく知らなければ、彼女は夜の月から舞い降りた天使のようだと言っただろう。

「眠れなくて」と彼はようやく言った。「君は?」

ゾーイは返事をする前に、もう少し彼を見つめていた。

「同じよ」と彼女は言った。「タバコを吸うなんて知らなかった」

ゾーイは彼の手にある煙草を見た。アッシャーは最後に一服してから吸い殻を捨てた。

「時々眠るのを助けるためだけさ」と彼は言った。白い...