第170話

「ありがとう。あなたは素晴らしい友達よ、リアム」タリアが言いながら、手を伸ばしてリアムの肘に触れた。リアムはその接触に少し身をすくめた。

「素晴らしい友達か…」

タリアはおそらく何も意図していなかったが、リアムはそれを個人的に受け止めた。彼は実際にそれに腹を立てていた。

「もちろんさ」彼はそっけなく言い、彼女に素早く微笑みを見せてから再びテレビに目を向けた。

クソ友達か。それだけが俺の立場なんだろうな。

リアムはその苦い感情を胸に抱えて座っていた。彼は静かで、試合を楽しむことさえできなかった。一方、タリアは時々彼の方をちらりと見ていた。彼女は何か問題があると感じていたが、誰も何も言わ...