第39話

夜が更けるにつれ、アレクシアの頭に乗せられた王冠は重くなり、彼女の足を彩る高いヒールは痛み始めた。それは彼女に騒がしさから離れた自分のベッドの快適さを切望させた。

舞踏会場の華やかさを後にして、彼女は新鮮な空気と、自分の注目を必要とする多くの客たちから一息つくために、近くのバルコニーへと向かった。

バルコニーは人混みの中で彼女にプライバシーを与えるように隠れた場所にあった。外へと続く丸みを帯びたガラスのドアには、風にそよぐ赤いバラで飾られた花飾りがかけられていた。それぞれの花は鮮やかで美しかった。

ドアを通って外に出ると、夜の空気が彼女の顔に爽やかに触れた。彼女は深呼吸をし、空気を吸い込...