第33話

キャスピアンはアレクシアをお姫様抱っこにして、素早くドアから出ていった。彼が宮殿を通り抜け、廊下を進むと、大きな窓から光が床に踊るように差し込んでいた。

キャスピアンの足は床に敷かれた精巧な絨毯の上を進んでいった。

二人が通り過ぎると、召使いたちは頬を赤らめ、視線をそらした。アレクシアはまだ舞踏会のドレス姿で、キャスピアンの強い腕に抱かれていた。

「私、歩けるわよ!」アレクシアは抗議した。

「こうした方がずっと早く着くよ」キャスピアンは腕の中の彼女を見下ろし、にやりと笑いながら言った。アレクシアの顔に赤みが広がり、彼女はそれを隠すために顔を彼の肩に向けた。

言葉通り、キャスピアンは素...