そう遠くない

「何なの?」エンゾにもっと早く言ってほしくて、アレクシアは尋ねた。

エンゾはためらうように辺りを見回した。「書斎に戻りましょう」アレクシアは同意した。彼が何を言おうとしているのか、誰が聞き耳を立てているかもしれないのか、分からなかったからだ。

二人は早足で戻り、書斎に着くと、そこにはすでにエドマンドが待っていた。彼は机に寄りかかり、指で文鎮をもてあそんでいた。

「ずいぶん遅かったじゃないか」二人がドアを抜けて入ってくると、彼はそう言って文鎮を置き、机から身を起こした。

「まず彼女を見つけなければなりませんでしたから」エンゾは苛立ったように呟いた。

「誰か本題に入ってくれないかしら」アレクシアは...