アンダー・ザ・ムーン

エンゾは東の王国の出発について何も聞かされていなかった。「いつそれが決まったんだ?」

「我らが王が帰国を命じられました。王子様が攻撃があった時に国に戻っていることを望んでおられます」それは理にかなっていた。ドリスタンは王太子であり、彼がここにいる間に王国が攻撃を受けているのは不利な状況だった。国境が安全になった今、王子は自国の安全な場所に戻る必要があるだろう。

エンゾは一歩踏み出し、片手を顔に、もう片方の手を腰に当てながら考えた。筋は通っている。ドリスタンはおそらくその瞬間にもカスピアンと話しているのだろう。もし彼がそこにいれば聞いていたはずだ。カスピアンが彼のために何か言ってくれるだろう...