第47話

ダリアの視点

「それで、どこで落としたか覚えてないの?」ゾーイが電話の向こう側から尋ねた。

「えっとね、エリカに預けたのは覚えてるわ…ヘンリーのデート相手…それから外に出て新鮮な空気を吸って…そのあとはもう全部ぼんやりしてるの。気絶して見知らぬ部屋で目覚めたみたいな感じかな」彼女が昨夜どうして電話に出なかったのか聞いてきたので、エリカに預けたと伝えた。

「見知らぬ部屋?」彼女は眉を上げた。「よくわからないわ」

「あなた、信じてよ、今のあなたより私の方がもっと混乱してるから」私が言うと、二人で笑い合った。

「それで、何を覚えてるの?」彼女はすぐに尋ね、笑うのをやめた。

「そうね…奇妙...