第185話

ゾーイの視点

「怒ってる時の君、可愛いよね」振り向くと、ジェレミーが私の顔から2インチも離れていない距離にいて、その瞬間真っ赤になるのをこらえるのに必死だった。落ち着けゾーイ。冷静に!彼はただからかってるだけ。そう自分に言い聞かせた。

頭に浮かんだ最初の言葉を口にしたけど、すぐに後悔した。「私に誘惑するのはやめて」

「え...」彼は素早く身を引き、私の発言に明らかに驚いていた。「なんで俺が誘惑してると思うの?」

「あなたが私のこと可愛いって言ったじゃない」私は顎を上げ、彼の揺るぎない視線をまっすぐ見つめ返した。

「それが誘惑だと思うの?」彼は小さく笑いながら私を見た。「ダーリン、もし...