第177話

ゾーイの視点

私の視線は彼の手の中で輝くブレスレットに落ち、彼が反応する前に私はそれを彼から奪い取った。「まぁまぁまぁ、ジェイソン。彼女の名前が刻まれたブレスレットまで用意したのね」私は彼をちらりと見てから、再びブレスレットを食い入るように見つめながら微笑んだ。

繊細なゴールドチェーンが光の中で輝き、刻印を取り囲む小さなダイヤモンドの微妙な輝きを引き立てていた。ブレスレット自体は細く、可憐で、ダリアの小さな手首に完璧に合うものだった。なぜか分からないけど、このブレスレットをどこかで見たことがあるような気がして、それが離れなかった。ただ、どこで見たのか思い出せないだけ。まぁ...とにかく、彼...