第175話

ジェイソンの視点

「わかってるよ…」

「いや、全然わかってないだろ」私は怒りを爆発させた。今日はカイルとアシュリーに会わなきゃならないだけでも十分最悪なのに…今度はこいつだ。今日は運命が味方してくれないらしい。まあ、運命なんて最初から味方なんてしてくれなかったけどな。この世で唯一大切にしている人間が、自分の誕生日に青白い顔で病院のベッドに横たわっているというのに、このクソ野郎が颯爽と現れて、心配しているふりをするなんて。

「お前はデートに誘ったりして彼女に好かれたいくせに、ダリアが一番必要としていた時には姿を消す。そして今、彼女の誕生日に現れて、気にかけているふりか?」考えるだけで血が沸...