第172話

ジェイソンの視点

私は近くのテーブルに向かい、先ほど外した腕時計を置いてから手袋をはめ、目の前に並べられた道具類を調べた。彼を許すだって?今この瞬間、奴らを傷つけるのを止められる唯一の人物はダリアだけだ。幸いなことに、彼女は昏睡状態にある。それも奴らのせいだ。つまり技術的に言えば、奴らには報いを受ける資格がある。「確かに今まで無視してきたのは、お前が俺の兄弟...義理の兄弟だったからだ」と私は言いながら、道具を見渡した。ふむ。何を選ぼうか。何にしようか。

テーブルの上の刃物の一つを選びながら、私は微笑んだ。「...だが今回は違う」刃先に指を滑らせると、背筋に戦慄が走った。完璧だ。

「俺の...