第85話

アルタイア

日の出を見るのが好きで、ここに来てからは早寝早起きの生活を送っていた。美しいビーチの景色と水平線から昇る太陽が水面をきらめかせる様子に、私はついつい絵を描かずにはいられなかった。コーヒーを片手に外に座り、穏やかな朝を楽しむ。それは毎日の単純な日課だったけれど、その時間のおかげで少しずつ私の魂が癒されていくのを感じられることに、私は感謝していた。

絵を描くことは昔から私のリラックス方法で、美しいものを見つけては描いていた。キアラが私の隣で眠っていたり、おもちゃのネズミを抱えて仰向けに寝ていたりする姿があまりにも可愛くて、何度かスケッチしたこともある。時々、私の手は勝手に動...