第94話

アローラの視点

部屋に着くとベッドまで辿り着いた瞬間、そこに崩れ落ちた。ダミアンの血の力が私の中を駆け巡り、私の力を極限まで高めていた。このままだと火山を噴火させて、ついでにムーン山脈も破壊できるかもしれない。

「女神様」と私は息を切らしながら言った。その力を吸収しようとしていたが、それには時間がかかりすぎる。ゼナとセリーナも力の過剰摂取を感じていた。これでダミアンの血が何をもたらすかわかった。しかも私はそれほど多くは飲んでいなかったのに。

「私たちのつがいは本当に強力ね」とセレーナは息を切らしながら言い、力の一部を吸収しようとして呻き声を漏らした。痛みはなかった、むしろその逆だ。...